夜間飛行・目視外飛行とは、どんな飛び方のことでしょうか?
夜間飛行とは、日没から日の出までの間に飛ばすこと、目視外飛行とは、操縦者が自分の目で機体を見ずに飛ばすことです。どちらも、航空法で、あらかじめ承認が必要な飛行の方法です。
この記事では、夜間飛行と目視外飛行の意味、目視内飛行との違い、初心者が避けたほうがよい理由を、国土交通省の情報をもとに、初心者向けに整理します。
※これからドローンを始めたい初心者の方向けの記事です。
この記事でわかること
- 夜間飛行・目視内飛行・目視外飛行の意味
- 目視の範囲(モニター・補助者・双眼鏡・眼鏡の扱い)
- 初心者が避けたほうがよい理由と、承認が不要になる場合
結論:初心者は、昼間に、自分の目で機体を見ながら飛ばす
夜間飛行と目視外飛行は、どちらも、航空法で、あらかじめ地方航空局長の承認が必要な飛行の方法です。初心者は、昼間に、自分の目で機体を見ながら飛ばすのが基本です。
承認の手続きについては、ドローンの飛行許可・承認とは?初心者に必要?をご覧ください。
承認が必要な「飛行の方法」とは
航空法には、飛ばす場所のルールとは別に、飛ばし方のルールがあります。国土交通省は、次のような方法で飛ばす場合には、あらかじめ承認を受ける必要があるとしています。
- 夜間に飛ばす
- 目視の範囲を超えて飛ばす(目視外飛行)
- 人や物件との間に、30mの距離を保てない
- イベントなどの上空で飛ばす
- 危険物を運ぶ、物を落とす
この記事では、このうち、夜間飛行と目視外飛行を説明します。人や物との距離は、人や物との距離ルール(第三者との距離)とは?をご覧ください。
なお、飛ばす場所に関わらず、アルコールや薬物の影響下で飛ばさない、飛行前に確認をする、ほかの機体とぶつからないように飛ばす、他人に迷惑をかけない、というルールも、守る必要があります。
夜間飛行とは
夜間飛行は、日没から日の出までの間に飛ばすことです。国土交通省のQ&Aでは、「日出から日没までの間」を、国立天文台が発表する、日の出の時刻から日の入りの時刻までの間としています。時刻は、地域によって違います。
夕方でも、日の入りの時刻を過ぎれば、夜間にあたります。夕方に飛ばす場合は、その日の、その地域の日の入りの時刻を、確認しましょう。
目視内飛行と目視外飛行
目視内飛行とは
目視内飛行は、操縦者本人が、自分の目で、機体とその周囲を、常に見ながら飛ばすことです。国土交通省は、「目視」を、飛行させる人が自分の目で見ることとしています。
- 眼鏡やコンタクトレンズ:「目視」に含まれます。
- 一時的にモニターを見ること:バッテリーの残りを確認する程度の、一時的な確認は、目視の範囲内とされています。
目視外飛行とは
目視外飛行は、操縦者が、自分の目で、機体や周囲を見ていない状態で飛ばすことです。次のような場合は、目視外飛行にあたります。
- モニターで監視する、FPV(ゴーグルで映像を見て操縦する):モニターを、おもに見て飛ばすことは、目視にあたりません。
- 補助者が見ている:補助者による目視は、含まれません。操縦者本人が見ていないと、目視外です。
- 双眼鏡やカメラで見ている:視野が限られるため、目視にあたりません。
- 機体が見えなくなる:建物や木の陰に入るなどして、操縦者から機体が見えなくなる場合です。
目視内飛行と目視外飛行の違い
| 見え方 | 目視内飛行 | 目視外飛行 |
|---|---|---|
| 操縦者の肉眼 | 機体と周囲を、常に見ている | 見ていない時間がある |
| モニター | 一時的に確認する程度 | おもにモニターを見て操縦する |
| 補助者・双眼鏡 | 本人の目で見ること。補助者や双眼鏡は、含まれない | 補助者や双眼鏡で見ていても、目視外 |
| 航空法の承認 | この飛行の方法としては、承認は不要(ほかの飛行の方法にあたる場合は別) | あらかじめ承認が必要 |
初心者は避けるべき?
初心者は、夜間飛行も目視外飛行も、避けておくのが安全です。理由は、次のとおりです。
- 機体の位置や向きが分かりにくくなる:国土交通省は、機体の位置や姿勢を把握し、周りに人や障害物がないかを確実に確認できるようにするために、目視で常に監視しながらの飛行に限っています。
- 周囲の障害物や人に気づきにくい:目視外では、機体の状況や障害物、ほかの航空機などを、直接、肉眼で確認できません。そのため、カメラの映像や、機体の位置・速度・異常などの情報で、状態を把握する必要があります。
- 承認が必要です:承認なしで飛ばすと、航空法の違反になります。
まずは、昼間に、広くて安全な場所で、自分の目で機体を見ながら、基本の操作を練習しましょう。練習の進め方は、ドローン操縦が上手くなる練習方法(初心者向け)をご覧ください。
承認が不要になる場合
国土交通省は、夜間での飛行や目視外での飛行、人や物件と距離を確保できない飛行について、最大離陸重量が25kg未満の場合に、次の条件を満たすと、許可・承認を不要とすることができるとしています。
- 立入管理措置を講じる。
- 無人航空機操縦士の技能証明を受けた人が、機体認証を受けた無人航空機を飛ばす。
- 飛行マニュアルの作成など、飛行の安全を確保するために必要な措置を講じる。
くわしくは、ドローンの国家資格があると飛行許可・承認は不要?をご覧ください。
100g未満の機体の場合
重さが100g未満の機体は、航空法の「無人航空機」にあたらないため、この承認の対象ではありません。ただし、事故の危険がなくなるわけではありません。空港等の周辺での飛行や、自治体の条例などの規制もあります。くわしくは、無人航空機とは?ドローンとの違いを解説と、100g未満のドローンなら何もしなくていい?をご覧ください。
夜間飛行・目視外飛行についてのよくある疑問
Q. 飛ばしながら、モニターを見てもいいですか?
A. バッテリーの残りなどを、一時的に確認する程度なら、目視の範囲内とされています。ただ、モニターをおもに見て操縦すると、目視外飛行になります。
Q. 補助者が機体を見ていれば、目視内飛行ですか?
A. いいえ。補助者による目視は、含まれません。操縦者本人が、自分の目で見ている必要があります。
Q. 眼鏡をかけて飛ばしてもいいですか?
A. かまいません。眼鏡やコンタクトレンズによる視力の補正は、「目視」に含まれます。
Q. 夕方に飛ばす場合は、気をつけることはありますか?
A. 国立天文台が発表する、日の入りの時刻を過ぎると、夜間飛行になります。日の入りの時刻は、地域によって違うため、飛ばす日に確認しましょう。
Q. FPVで飛ばすのは、目視外飛行ですか?
A. 国土交通省は、目視外飛行の例として、FPV(ゴーグルなどで映像を見て操縦する飛び方)や、モニター監視を挙げています。
まとめ
- 夜間飛行(日没から日の出まで)と目視外飛行は、どちらも、あらかじめ承認が必要な飛行の方法です。
- 目視とは、操縦者本人が自分の目で見ることです。補助者や双眼鏡、おもにモニターを見ることは、含まれません。眼鏡やコンタクトレンズは含まれます。
- 初心者は、昼間に、自分の目で機体を見ながら、飛ばすのが基本です。
- 資格や機体認証などの条件を満たすと、承認が不要になる場合があります。
参照元:国土交通省「無人航空機の飛行禁止空域と飛行の方法」(https://www.mlit.go.jp/koku/koku_fr10_000041.html)、国土交通省「無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルールについて」(https://www.mlit.go.jp/koku/content/001427317.pdf)
参考:国土交通省航空局「無人航空機(ドローン、ラジコン等)の飛行に関するQ&A」(林野庁のサイトに掲載された版)(https://www.rinya.maff.go.jp/kanto/apply/nyurin/attach/pdf/mujinkoukuuki_300605-3.pdf)、国土交通省「無人航空機に係る規制の運用における解釈について」(https://www.mlit.go.jp/common/001303820.pdf)(目視の定義は、この資料を引用している解説サイトで確認)
最終確認日:2026年10月15日
※法律・制度は変更されることがあります。飛ばす前には、最新の公式情報を確認してください。